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-「契約」とは何か?-「ものつくり屋」(11/12-11:17)No.73692
 不当契約の無効の法律について-「ものつくり屋」(11/12-12:14)No.73694
 消費者契約法と事業者の故意-「ものつくり屋」(11/12-12:52)No.73699
 「契約」と「特定商取引法」-「ものつくり屋」(11/12-15:13)No.73711
 「不履行取消」とその他の「契約取消」-「ものつくり屋」(11/12-15:32)No.73713


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73692「契約」とは何か?「ものつくり屋」11/12-11:17

こんにちは、皆さん。久々に引用ツリーを書いてみたくなりました。この
掲示板には、様々な方が「解約できるのでしょうか?」と書き込まれる訳
ですが、どうにも「契約」というものの意味を分かっておられない気がし
ます。そこで、契約を巡って「不当契約の取り消し」と「契約不履行」の
違いなども説明してみたいと思います。

契約とは「約束をする」という事です。「その商品を下さい。お金を払い
ます」と約束するのが売買契約ですね。そして、約束したら、双方がその
約束を守らなくてはなりません。これは、社会の基本の事項でして、「約
束しても守らなくて良い」となったら社会は成り立たなくなってしまいま
す。

では、「約束する」とはどういう事でしょう。約束というのは「双方が同
じ事を頭に描いている」場合に成り立つものです。ずいぶん昔、子供がま
だ幼かった頃に動物園に連れていって、帰る時間になっても帰りたがらな
いので「また、今度来よう」といって納得させたて帰ったら、次の日の朝
に「約束だから今日も行こうよ」と言い出して困ったことがありました。
これなどは「約束した」とは言えない訳ですね。子供は「また今度来よう」
を「明日でも」と思い、親は「また来月でも」と思っている訳でして、双
方が思い描いている姿が違う中での「また今度来よう」である訳です。

つまり、「双方の思い描いている姿が違う約束」というのは正確には約束
として成り立って居ないわけです。例えば「消防署の方から来ました」と
いう人が売りつけていった消火器というのは、「その消火器を下さい。お
金を払います。」だけを取り上げると「約束され、約束は果たされた」様
に見えますが、「その消火器を下さい」の部分に「消防署が各家庭に消火
器を置くことを義務付けている。この消火器は買わなくては成らないらし
い」という「思い描いた姿」が有るわけですが、業者の方は「消防署なん
て関係ないよ。消火器を買うも買わないも勝手だし、この消火器でなくて
も別なところから買ったって良いんだよ」で有るわけですから、双方の思
いは全く異なっている訳です。こういう契約を正しくない契約「不当契約」
という訳です。

次に法律などの説明をしますが、長くなるので、下部ツリーに続けます。


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73694不当契約の無効の法律について「ものつくり屋」11/12-12:14

記事番号73692へのコメント
続きます。

上のツリーで「不当契約」とは何かを説明しました。双方が「思い描いた
姿」が違った上での約束は正確には約束とは言えない訳ですから、法律的
には当然、契約は無かったものとなります。

民法第95条には「錯誤無効」というのがあります。錯誤なんて言葉は難
しそうですが、要は「勘違い」と言うことです。勘違いで「これを下さい
お金を払います」と意志表示した場合には、その意志表示は無効です。例
えばデパートでお子さんの服を買われて、家で着せてみたら「ありゃ、ち
ょっと小さかったか」と言う場合には、そのレシートと商品を持ってデパ
ートに行くと「取り替え」てくれたり、他に取り替える商品が無い場合は
「返金」したりしてくれますね。これは、もちろんデパートの内部規則が
有るわけですが、デパートがそういう内部規則をつくる背景には、「内部
規則を作らずにいて、店員が返品に応じないなんてごねたときに、この法
律を盾に訴えられたら負けるから、店員が返品に応じるように規則をつく
っとこう」という意識が有るわけです。

ただ、「錯誤無効」には「重大な過失による勘違いはダメ」という事も書
いてあります。デパートの倒産セールなどでは「返品はできませんよ」と
あちこちに書いてあるし、店員もそう喚いています。そのことで、「返品
できない覚悟を決めて買ってください」と言っている訳ですから、サイズ
の間違いなどの「普通ならうっかりやりそうな勘違い」も「重大な過失」
になる訳ですね。

さらに、民法第96条には「脅迫・詐欺による意志表示は無効」というの
があります。脅されて「この商品が欲しい」と思わないのに「これをくだ
さい、お金を払います」と言わされたり、だまされて大したことの無い商
品を「この商品はとても優れたものなのだ」と思いこまされて「これを下
さい、お金を払います」という意志表示をした場合には、当然ですが「思
い描いたもの」が違うわけですから、約束は約束として成り立っていない
訳ですから約束の意志表示は無効です。

実はこの民法第96条を「消費者にもっと使いやすくした法律」が消費者
契約法です。これについては、別なツリーで説明しましょう。


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73699消費者契約法と事業者の故意「ものつくり屋」11/12-12:52

記事番号73692へのコメント
民法第96条は、不当な契約(つまり契約の双方が思い描いた事が違うのに
なされた約束)の取り消しに大変強力な法律です。

しかし、悪徳商法の被害者が使うには「難しい面」がありました。それは、
事業者が「脅す意図を持って脅した」「騙す意図を持って騙した」という
部分が、法律の素人である被害者にとって簡単に立証できないという事に
あります。

脅迫罪、詐欺罪というのは民法における意志表示の無効の要件でもありま
すが同時に刑法における犯罪でもあります。民事の「契約無効の訴え」は
当事者なら誰でも起こせますが、刑事の「脅迫罪、詐欺罪」の訴えは、被
害者が訴え、法律のプロである検事が「確かに犯罪だ」と納得して公訴し
なくては裁判になりません。刑事事件であれば、被疑者が「脅す意図はな
かった」「騙す意図はなかった」などと「犯意の否定」を行っても、法律
のプロは容赦しません。「未必の故意」という論理を使います。「被告は
『脅す意図は無かった』というが、被害者に次のような事を言っている。
社会常識から考えて、このような状況でこう言われれは、人は恐怖を感じ
るのが当然であるから、被告は『相手が恐怖を抱いて言うなりになる可能
性』を十分認識できたハズである。よって、そのような認識の元で告げた
のだから、『脅す意図があった』のと同じである」というのが脅迫におけ
る「未必の故意」の理屈です。「脅す」の部分を「騙す」にして、「恐怖」
の部分を「誤認」とすると、詐欺における「未必の故意」の理屈に成るわ
けです。刑事事件の原告にあたる検事というのは、被告が「犯意は無い」
なんて言う言い訳は聞き飽きるほど聞いて居ますから、こういう論理の展
開はお手の物なのです。

しかし、民事事件で民法第96条の「脅迫・詐欺による意志表示の無効」
を主張するのは被害者である素人ですから、相手の「脅す気は無い」「
騙す気は無い」をやりこめる理屈の展開は得意では無いわけですね。その
ため悪徳商法の被害者の方は「訴える理屈」をつくる段階で挫折される事
も多いわけです。

そこで、消費者契約法では、「事業者は契約内容を充分に理解してもらう
様に努めなくてはならない」とまず決めておいて、「困惑させる行為」「
誤認させる行為」の元での契約は取り消せるとした訳です。つまり、事業
者がどのような意図で行おうと、事業者の行為により契約者が「困惑した
り」「契約内容を誤認したり」して契約したのならその契約は取り消す事
ができます。大変、消費者に偏ったように見えますが、契約というのが「
双方が思い描いた事が同じ」場合に成り立つことを考えるなら、「誤認が
ある」というのは「思い描いた事が違う」訳ですから、契約はなされなか
ったとも考えることができるのですから、当然でもあるわけです。

次に特定商取引法について説明しますが、それも別ツリーに書きます。


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73711「契約」と「特定商取引法」「ものつくり屋」11/12-15:13

記事番号73692へのコメント
「契約」とは双方が「同じ様な事を思い描いた上で約束する事」という論理で
話を進めてきました。だから、双方が「思い描いたことの違う」約束は約束が
なされたとは言い難い訳です。

では特定商取引法は、この考え方から言うとどのように見なされるのでしょう
か?

特定商取引法は「双方が思い描いたことが違う約束が起こりやすい販売方法」
を規制する法律です。「訪問販売」「電話勧誘販売」などは「不意打ち販売」
です。普通、人が「水道水が美味しくないから浄水器が欲しい」と思ったらど
うするでしょうか?デパートや家電品店の売場に行って、様々な製品が有る
ことをまず確認して、「性能と価格の相場」なども或る程度把握しますね。
近所の人に「何か使っている?」とたずねたりするかも知れません。そして
「これを下さい、お金を払います」という時には、いろいろと比較検討した
結果として意志表示をされるわけです。訪問販売や電話勧誘販売では、その
勧誘を受けるまで「掃除機が欲しい」「浄水器が欲しい」「資格講座を受講
したい」などど真剣に考えてはおられない訳ですから、当然、「他にどのよ
うなものがあるか?」「どのくらいの仕様がどのくらいのものか」という準
備はできていません。

エステや語学教室の長期契約を指す「特定継続的役務」や「通信販売」など
は「現物がわかりにくい」という意味で「思い描いたことが違う約束」が起
こりやすい訳です。おためしのエステが大変心地よく、綺麗に成った気もし
たので「このサービスをずっと受けるなら」と契約されたのに、その後はだ
んだんと扱いがぞんざいになったりするというのは、契約時に思い描いた事
と違いますね。カタログの数値を見て、このキャビネットはあの隙間にちょ
うど良い」と買ったら、変なノブが出ていて隙間に入らないなんてのも、思
い描いた事と違いますね。

「連鎖販売」や「業務提供誘引販売」などは「利益誘導」により判断の狂い
やすい販売方法です。「この洗剤はとても優れている」「この教材はとても
分かりやすく、資格が簡単にとれる」なんてのは、もし普通の状態で話を聞
いても話半分に聞くものなんですが、「この洗剤を人に紹介するとお金が入
る、紹介された人が他の人に紹介してもお金が入る」という話とか、「資格
をとったら、仕事を紹介します。月に5万円くらいにはなりますよ」なんて
話を先に聞かされた状態で聞くと「この洗剤はとても優良だから紹介された
人は皆買うに違いない、人にも紹介してくれるに違いない」とか「資格なん
かも勉強すれば簡単にとれるのかも、サポートもしてくれるみたいだし」な
んて意識に成りやすいわけですね。

そう考えると、特商法にクーリングオフの規定があることにはとても筋のと
おった話となります。双方が「同じ様な事を思い描いた上で約束する事」が
契約ですから、わざわざ「同じ様な事を思い描いた上」での約束が起こりに
くい販売方法をとった事業者にはペナルティが架されて当然であるわけです。
また、詐欺罪や脅迫罪とは別に「特商法禁止行為違反」として「威迫・困惑
行為への罰則」「不実告知への罰則」などが定められている事も分かりやす
いのです。

この掲示板にいますと、「騙された私が馬鹿でした」という書き込みに出会
います。でも、「双方が同じ様な事を思い描いた上で約束する事」に成りに
くい販売方法を採用していたのは、契約された方でしょうか?それとも事業
者でしょうか?「馬鹿でした」と過去のことにされるのはかまいませんが、
「双方が同じ様な事を思い描いた上で約束する事」が契約であり、そうでな
い契約を「守らなければ成らないのかも」と思いこんでいる今の状態は、過
去のことでは無く「今も馬鹿をやっている」と言うことであるわけです。


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73713「不履行取消」とその他の「契約取消」「ものつくり屋」11/12-15:32

記事番号73692へのコメント
ずらずらと、長い話を書いてきましたが、最後に「不履行取消」の話をしま
しょう。

世の中の契約取消で一番皆さんが良く知っているのはこの不履行取消です。
これは民法第541条でして「契約して相手が果たさなかったら契約取消が
できる」ということを意味します。

非常に分かりやすいですね。契約とはお互いに約束をして、それを果たす
と言うことですから、相手が約束を果たさなければ自分も果たさなくても
良くなるというのは、とても分かりやすいのです。そして分かりやすいか
らこそ、多くの方がこれを使おうとされて、「あれぇ」と行き詰まる訳で
す。「果たして相手が約束を果たしていないと言えるのかなぁ〜」です。

これが言えると簡単なんですが、そこはなかなか簡単ではないのです。な
ぜならこの法律は、契約時に「双方が同じ様な事を思い描いた上で約束し
た」という前提にたっているからです。つまり、例えば内職商法で事業者
が「この契約者なら、うちの教材で勉強したら簡単に資格が取れるだろう。
そうしたら、実際に月に5万円になるような仕事を提供しよう」と思って
いたのなら、契約者が「資格が難しくてとれないよ」と言えば「あれあれ
私どもの見込みが違いましたね。解約していただいて結構ですよ」となる
のですが、事業者がそういう意識で無ければ、「契約そのもの」が正しく
結ばれては居ないわけですから、揉める訳ですね。

つまり、「不履行取消」の前提は「双方の思い描いていた事」が同じであ
るということなんです。そして、そこが違うなら「不履行取消」で争うの
は「無駄な回り道」であるとも言える訳です。所詮話は「正しい契約だっ
たか」という話に戻ってくるからです。

だからこそ、この掲示板で多くの常連は「契約に至るまでの経緯」を問題
にするわけです。「双方が同じ様な事を思い描いた上で約束する事=契約」
が成り立っているかどうかを確認しないとならないのですね。


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